💣 レガシー機器メンテ・レトロフィット・持続化対策
- 開発元が廃業したためメンテナンスできない古い機器やシステムが経営上のリスクになっている
- 最新OSで動作しない機器のせいで、危険な環境を事業所に残さざるを得ない
こんなケースの対応もお任せください。まずは”止めない”ための現行機のヘルスチェックや代替機の準備から、エミュレーション技術を用いた最新環境への対応、レトロフィットによるDX対応化などを段階的に実行し、持続的な経営をサポートします。
また、ハードウェア開発業界も他業界の例に漏れず高齢化が問題となっております。廃業にあたり、開発資料などと共に引継ぎをしてもらいたい、といったケースにも喜んで対応させていただいております。
レガシー機器対応については、具体的には以下のような対応を行っております。
- ヘルスチェック(設備保全) (ハードウェアの健康診断。経年劣化等で先の故障に繋がると予想される部品を予防的に交換します)
- クローニング(代替機準備) (単一障害点となっているハードウェアやシステムを、もう一組作成して障害に備えます)
- レガシー・マイグレーション (旧来のシステムをモダンなオープンシステム上に移行します)
- サーバー・コンソリデーション (複数台のサーバーを一台に集約します)
- レトロフィット (旧型式のハードウェアやシステム等を、改装・改造して新型式にします)
- ソースコードコンバージョン (過去に開発したシステムのビジネスロジックを、モダンなプログラム言語へ変換して利用します)
- 逆アセンブル、逆コンパイル (ソースコードが失われたプログラムのロジックを解析し、新システムの開発に役立てます)
- CPUエミュレーション (移行先プラットフォームで、オリジナルのソフトウェアを修正無し、または軽微なパッチのみで動作させます)
- メディア・エミュレーション (旧来の記録メディアの動作をエミュレーションし、高寿命化と最新のメディア・クラウド環境への対応を行います)
対策例
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PC-9801+専用IFボード(Cバス) で動作する機器について、PCI Express接続のアダプターを作成。ソフトウェアをエミュレーションで動作させ、Windows 10のデスクトップPCによる操作を可能としました。
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16ビットCPUが使用されている機器の、特殊な映像信号を使用するCRTモニターが故障した際、映像信号をDVIに変換するアダプターを作成して使用継続を可能に。並行して組み込みボードのプログラムコードを解析してARMプロセッサ・Linux搭載のCPUボードに移植しました。作業及び検証時にはエミュレーション技術を活用しました。
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在庫が払底し再生産のできないセグメント表示方式液晶モジュール(自社製品専用品)について、汎用グラフィック液晶モジュールで同等の内容が表示可能な変換アダプタを作成しました。
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買収により取得した社が過去に開発した製品について、実製品のみが手元にあり設計データの引き継ぎが行われなかったケースで、リードプロテクトの掛かったCPUデバイスからファームウェアのダンプを抽出し、回路と共にリバースエンジニアリングを行い、ディスコン部品を置き換えた改良版の製造に成功しました。
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FDDドライブを搭載した工作機械について、FDDエミュレーターを作成して、ネットワーク経由でのデータ転送と長寿命化を実現しました。
業務引継ぎ
数多のエンジニアの方々が積み上げてこられた過去のハードウェアやソフトウェアの設計に関わるデータは、クライアント様企業が開発費用を投じて蓄積してこられたIP(知的財産)でもあります。
当社が古いシステムのメンテナンスやレトロフィット等を行う際、設計時のデータを保全しておくことの重要性を痛感するケースが多々あります。開発当時の資料1枚で、解析に長時間を要していたリバースエンジニアリング作業における不明点が氷解する、といったこともしばしばありました。
以前、廃業に際してお取引先をご紹介いただいた設計会社様の例では、以下のような対応を行いました。
- 紙の資料をA3業務用スキャナや一眼レフカメラを用いてデジタルアーカイブ化しました。
- PC-9801を使用されていた開発会社様のFDやHDDから設計データを保全しました。
- 旧形式のガーバーデータやプロッター用データ等も、PDFなどの他形式へ変換を行いました。
廃業に際しお取引企業様への責任を果たされたいという開発会社様、過去に開発を依頼した案件に関する資料を保全したいというクライアント様、いずれのお立場からの御依頼も対応が可能です。お気軽にお問い合わせください。